その瞳をわたしに向けて
まだ、胸張って自立してますなんて言えないけど、いつの間にか沢山の人に出会って、支えられた3年だった。


すぐイジけていた昔の自分よりは、自信をつけてもらった。


こんな私に剛平は会ってくれるだろうか………


ちょっとの不安が心臓の動悸を速くさせる

彼の今の現状を知るのは、同じ会社にいる常務からしかない。



今日は、名古屋にいる間見に来れなかった、杉村家の長男に会う事は勿論、思いきって剛平の事を聞いてみようと思っていた。


でも、なかなか話題に出来なくて

それから暫く、結婚式の時の話を聞いたり、子供ができるまで仕事をしていた事や、智也君の産まれた時の話をしながらあっと言う間に夕方から夜になっていた。

「そろそろ貴也さん帰ってくる頃なんだけど、美月ちゃんご飯食べていくよね。」


「はい、すみません。ご馳走になります。」


前に彼女のお弁当をもらった時、すっごく美味しかったんだよねぇ
常務の胃袋鷲掴みにした彼女の料理も楽しみだった。

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