その瞳をわたしに向けて
「…………すみません、あの怒ってます?松田さん」

「いえ、問題ありません」

多少眉を引きつかせて社用車を運転する松田

「………………」



『君の会社は、私の視察の案内を担当する君しか出来ないんですか?』


急いで各担当の場所に連絡を入れ、スケジュールに関する資料に注意書きを入れ、視察の付き添いに上司と、一緒に回る予定だった後輩を呼び寄せた。


「運転手には始めから回る順番を伝えてありますから、後はなるべく手順通りに、且臨機応変で…………」


不安が無いわけではないが、託すしかない

「よろしくお願いします。」

そう言って上司と後輩に託した

今回は絶対失敗しない様、充つに計画立てたのに…………


ホテルにつけた接待用の車に頭を下げ、社用車に社長の娘を乗せた。



「これも仕事ですから」
< 356 / 432 >

この作品をシェア

pagetop