その瞳をわたしに向けて


 ピンポーン

「主任っ! またちょっとドライヤー貸して……………えっ?!」

勝手に扉を開けて入って来た男が、普段居るはずのない人物に固まる


「あ、おはようごさいます。」

入って来たのは、隣に部屋を借りている会社の後輩で、二週間前に田沼社長の接待にもかかわって、少しだけ茜に会っていた。

「田沼社長のとこの…………?!」


「はいっ。10日ほどこちらにお世話になります。あっ今、剛平さんシャワー浴びてます。呼びましょうか?」


そう言ってニッコリする茜を見て、慌てて「すみません!!」と出ていこうとした

扉の前で一旦立ち止まると


「あ………あの僕が勝手に入って来た事主任に言わないでください………本当にすみません。」

そう言って出ていった



すぐにシャワーから出てきて、髪の毛を拭きながら、なにか物音がしたかと眉間に皺を寄せた

「誰か来てなかったか? 今……」


「ううっん?誰も?」

茜が持ってきたトランクを開けながらそう言う
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