その瞳をわたしに向けて

唇から頬にチュッとキスを落としてきて、必要に唇を追い掛けてくる

「まっ待って、あのっここ住宅街だから」

暗い場所とはいえ、人が通らないとは限らないし…………


「んっ?」

顔を俯せる美月を覗き込む松田

「この近くに今住んでるから…………」

こんなとこで人に見られてたら恥ずかしいよぉ


「じゃ、行こうか」


松田がスッと右手を差し出す

えっ…………今からウチに?!


「鈴政に。今頃、美鈴さん怒ってるだろ」

「あ……………!!」

そうだった、忘れてた…………

松田が手を繋いだまま、歩きだす。


「……………っ」

なんだかくすぐったい…………


「ふふっ、なんかこんな風に手を繋いで歩くのって初めて」


昔は、なんとなくこそこそしてたからなぁ

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