その瞳をわたしに向けて
「…………立花さんは、私のこと嫌じゃないんですか?」
ゴミ箱の方に身体を向けたままそう聞いた
「まさかっ! 私は美月ちゃん大好きなんだけど………仲良くしてくれる?こんな頼りないお姉さんでも………」
そんな答えに呆れた顔で振り向くと、にへらんと笑い顔をした立花
『お姉さん』って…………立花さんって天然?
グチグチと言いながら、この人を片目で見てた事が恥ずかしくなってきた
…………常務が立花さんと結婚したいって思うの、なんか解るような気がしてきた
そう思ってみたら、ホッとしたように自然に「ふふっ」と笑えた
「お姉さんじゃなくて、お友達ならお願いします。立花さん」
なんとなく、ふんわりとした雰囲気のなかで、杉村常務が口を開いた
「今日、松田がね……………」
「……?」
「トラブルの報告を受けた時、清宮さんに少しきつく言い過ぎたと言ってたよ。帰りに落ち込んでるようだったら声を掛けてほしいって、
別に松田に言われたからって訳じゃないけどね。実際帰り辛そうだったし」
「松田さんが?」
「松田君、自分で言い過ぎだと思ったなら美月ちゃんにそう直接そう言えばいいのに」
それにしても、電話番はやり過ぎだと少し怒り気味の立花に杉村常務が口を挟む
「一条はね、たまに責任転換することがあってね、今日のことは清宮さんだけが悪いとは思ってないよ。」
体勢を少し前屈みに美月の顔を座りながら覗き込んだ
「だから先に一条に回収の指示を出して、すぐ目の前で清宮さんを叱りつけたのは、それを一条に見せて、間接的に自分のせいだと分からせたんじゃないかと思うよ。」
「…………」