キミに出会うまで
「そろそろ寝るか」


DVDみたり、優樹の卒アルみたり、隣にずっといて。


眠るときも、一緒なんだね。



寝室は、カーテンを閉めても月明かりがさしこむほど、ほんのり明るくて。


一緒にベッドに入るのも、なんか少し照れてしまう。


ふたりで並んでベッドに腰かけた。



「優花さ、酔っぱらって初めて俺んちに来たとき、覚えてる?」


「覚えてるよ」


目覚めたら、このベッドで寝てたんだ。


「優花の寝顔をみてたら、なんかドキドキしてきてさ。


まさか、一緒に眠る日がくるなんて思わなかったけど」


「私は、恥ずかしくて申し訳ない気持ちしかなかったな」


「実はさ、出会った瞬間に一目惚れしたから、率先して介抱するって言ったんだ」


「そうだったんだ、迷惑じゃなかったならいいんだけど」


「俺は役得だったな」


「あの時は本当にありがとう」


あの時に酔っぱらっちゃったのは失敗だったけど、優樹が優しいことに気づいたんだ。




「・・・優花、キスしていい?」


「うん・・・」


甘いキスって、こういうキスなんだ。



「さっきは風呂だったから、今度はベッドで」


「えっ?」


真顔で言うから、照れてそむけた私の顔を両手で引き寄せられて。


肌がふれあうだけで、体がうずいてゆく。


優樹の指が、私の全部を包みこんで。


私も、優樹のすべてを知ってゆく。



強い絆で結ばれた私たちは、月夜の中で眠りについた。




            





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