キミに出会うまで
自分のおかれている状況を理解したいけど。


とりあえず、スマホを開いてみた。



今は、日曜日の10時。


昨日は、会議があって。


てっちゃんと、再会して。


森さんにイヤミを言われ。


懇親会があって、部長と森さんとレストランへ移動したとこまでは覚えてる。



システムの話をしながら、飲んでたはずなのに。


まったく記憶がない。


ないったらない。



とにかく、家に電話して、お母さんに連絡とらないと。




あたふたしてる私を冷静に観察していた森さんは、


「おまえ昨日、家に電話してたぞ。


『明日香先輩のとこに泊まるから~』って」


と、気持ち悪い声色で説明した。



あわてて発信履歴を見ると、確かに自宅へ電話していた。


着信履歴を見たら、明日香先輩とひとみちゃんから電話がかかってきてた。


とりあえず、明日香先輩に謝らなきゃ。


『もしもし』


『あ、明日香先輩、優花です。


昨日はすみませんでした!』


『いいよ、ゆうが無事なら。


和真も、森さんに連絡とってくれたから、大丈夫だってわかってるからね。


でも、森さんにちゃんとお礼しなよ』


『はい、ありがとうございました』


『ひとみちゃんには、私から連絡しとくから』



よかった。


明日香先輩って、ほんと頼りになる。


私も、あんな女性になりたい。



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