キミに出会うまで
予約してあった個室に通され、森さんと二人で部長を待っていると、森さんのスマホがふるえた。


発信者をチラッと見ると、私がいるのにそのまま出た。


「はい、森です」


誰だろう。


「そうですか、残念ですが、ではお言葉に甘えて。


失礼します」




電話を切ると、森さんは私に向かって、


「部長、来れなくなったってさ」


「えっ・・・」




まさか。


なんで森さんと二人でごはん食べなきゃいけないわけ?


そんな戸惑いが顔に出ていたのか、


「俺と食べるのがイヤなら、キャンセルして帰るか?」


「えっ、でも・・・」


小籠包食べたいし。



その時、タイミング良く、


「失礼します」


と店員さんが入ってきて、


「お飲み物のご注文はいかがいたしますか?」


とにこやかに笑ったので、二人で声をそろえて、


「とりあえずビールをお願いします」


と言ってしまった。


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