キミに出会うまで
メイクを落とし、髪と全身を洗うと、だいぶサッパリしたけど。


体の芯が、さっきの快感でほてっている。


いや、きっとこれは、温泉のせいだ。




濡れた髪をまとめてクリップでとめて、Tシャツと短パンのラフな服装で大浴場を出たら。


出入口そばのベンチに、森さんが座っていた。


「飲むか?」


ビールを差し出してきた。


「・・・いただきます」


隣に座って、ビールを飲んだ。


「いつからいたの?」


「俺が風呂に入ろうとエレベーターおりたら、優花が前を歩いてたから、閉まる時間には出てくるだろうと思って、10分くらいいるかな」


「ふーん、ヒマだね」


「優花さ、そんな無防備なカッコでウロウロすんなよ」


「えっ?」


「なんかあったんだろ、元カレと」


ありましたけども、森さんには関係ないし。


「なにもないよ」


「嘘つくなよ、目が真っ赤だぞ」


気づかなかった。


「シャンプーが目に入ったの」



さっきまで、元カレに抱かれていたなんて、そして自分でもわからないうちに泣いていたなんて、知られたくなかった。



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