キミに出会うまで
「優花、起きろよ」


ハッと目覚めたら、森さんのベッドにもたれて眠っていたみたいで。


「優花が寝てどうすんだよ」


「・・・ごめん」


「もう遅いから、タクシーで帰れよ」


「えっ!いま何時?」


「11時30分」


・・・やっちゃった。


「ごめん、すぐ帰る」


上着とバッグを取りに行こうと、慌てて立ち上がったら、寝起きだったからかよろめいてしまった。


「わっ・・・」


ガシッと、力強い腕に支えられる。


「病人にこんなことさせんなよな」


「あっ、ごめんね」


気づくと、目の前に顔があって。


ますます、慌ててパニックになってしまう。


離れようとしたら、



「このまま、泊まる?」



目の前の唇が、信じられない言葉を発した。



「と、泊まるわけないじゃん」



あせった。


ドキドキがとまらない。


「じゃあね、お大事に」


逃げるように部屋を出た。





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