気になるパラドクス
つい最近まで付き合っていた男が、そんな顔をしていたよ。
でも、そんなことを黒埼さんに言う必要ない。
「……何かありましたか?」
「いや。何も。ただ、すっげー恨めしそうな顔で睨まれただけ」
唐揚げを食べ始めた黒埼さんを見ながら、溜め息をついてミルクティーをひと口飲んだ。
「それでしたら気にすることはありませんね。黒埼さん目立つからじゃないですか?」
しれっと呟くと、どこか呆れたような視線とぶつかる。
「聞いた感じだと、俺、お前の男認定されてるらしいな?」
「まぁ、噂は一人歩きが得意ですからね」
耳がいいなー。黒埼さん。
誰かの噂話でも拾ったかな?
考えていたら、黒埼さんはそのままじっと私を見つめていて……。
「お前の元カレはチビだな」
言われた瞬間、吹き出した。
慌ててポケットからティッシュを取り出すと、吹き零れを拭く。
「ご、ごめんなさい。大丈夫でしたか?」
「大丈夫。かかっていたとしても、唐揚げが甘くなる程度だろ」
そんな問題じゃないと思うんだけど。
がっくりとうなだれそうになりながら、気を取り直してサンドイッチを手に取った。
なんかもう、いろいろバレたみたいだな。
「……175センチはチビとは言わないでしょう」
「俺からするとチビはチビだ。敵視されてんな、とは思ったが」
「黒埼さんが敵視されるいわれはないですよ。私はふられたんですから」
食べながら言うと、黒埼さんは眉をひそめる。
「んー……。なんかムカつく話だ」
ムカつかれても困る。だいたいそんなこと言われても、どうしたらいいのかもわからないし。
「とりあえず、終わった話ですから」
「じゃあ、やっぱりつけ込むかな。失恋したならつけ込めるだろ?」
そう言っている段階で、つけ込む気がなかったのは明らかだよね。
黒埼さんは、いまいちつかみどころがないけど。
でも、そんなことを黒埼さんに言う必要ない。
「……何かありましたか?」
「いや。何も。ただ、すっげー恨めしそうな顔で睨まれただけ」
唐揚げを食べ始めた黒埼さんを見ながら、溜め息をついてミルクティーをひと口飲んだ。
「それでしたら気にすることはありませんね。黒埼さん目立つからじゃないですか?」
しれっと呟くと、どこか呆れたような視線とぶつかる。
「聞いた感じだと、俺、お前の男認定されてるらしいな?」
「まぁ、噂は一人歩きが得意ですからね」
耳がいいなー。黒埼さん。
誰かの噂話でも拾ったかな?
考えていたら、黒埼さんはそのままじっと私を見つめていて……。
「お前の元カレはチビだな」
言われた瞬間、吹き出した。
慌ててポケットからティッシュを取り出すと、吹き零れを拭く。
「ご、ごめんなさい。大丈夫でしたか?」
「大丈夫。かかっていたとしても、唐揚げが甘くなる程度だろ」
そんな問題じゃないと思うんだけど。
がっくりとうなだれそうになりながら、気を取り直してサンドイッチを手に取った。
なんかもう、いろいろバレたみたいだな。
「……175センチはチビとは言わないでしょう」
「俺からするとチビはチビだ。敵視されてんな、とは思ったが」
「黒埼さんが敵視されるいわれはないですよ。私はふられたんですから」
食べながら言うと、黒埼さんは眉をひそめる。
「んー……。なんかムカつく話だ」
ムカつかれても困る。だいたいそんなこと言われても、どうしたらいいのかもわからないし。
「とりあえず、終わった話ですから」
「じゃあ、やっぱりつけ込むかな。失恋したならつけ込めるだろ?」
そう言っている段階で、つけ込む気がなかったのは明らかだよね。
黒埼さんは、いまいちつかみどころがないけど。