双子の御曹司
翌日、役所に二人で婚姻届を出して、マンションに向った。
先日デパートで買った、台所用品やなどを片付けていると、

「遥アパートはいつ引き払うの?」と、竜仁さんが、聞いた。

「麗華ちゃんが、全部引き取ってくれるって言うから、今日の午後、引越し業者が取りに来てくれる事になってる。
だから、明日不動産会社に、鍵返しに行く事にしてる。
私の荷物は洋服関係、ちょっとした小物だけだから、宅配でこっちに送る事にしようと思って?」

「じゃ、アパート行くなら、ついでに荷物運んだら? ホテルの運搬車で行けば積めるだろ?」

「良いの? 助かる!」

「ついでに、俺の荷物も運ぶよ?」

その時、竜仁さんのスマホが鳴った。

「仕事?」

「いや郁人だ! もしもし? あーマンションだけど… 良いのか? あぁ助かるよ! じゃ、頼む!」

電話を切ると、竜仁さんは、内線電話でコンシェルジュに連絡を入れる。

「郁人が手伝いに来てくれるらしい。」

「えっ郁人が来るの?」

喜んでいるのが顔に出ていたらしく、竜仁さんは私の腰を引き寄せる。

「遥は俺の奥さんになったんだぞ! 分かってる?」

竜仁さん拗ねてるみたいウフフ

「たっちゃん、ヤキモチ? 私が愛してるのは、たっちゃんだけだよ?」とキスをする。

その時、インターホンがなった。

あっ郁人だ!

私は、竜仁さんから離れ、慌てて玄関まで向かい、扉を開ける。

「キャー本当に郁人だ!」と、叫ぶ。

「遥ちゃん、お久しぶり?」とハグをされ、真っ赤になる。

「おい郁人、俺の奥さんに触るな!」と、後から機嫌の悪い声が聞こえて来た。

「アハハ、良いじゃん? ハグぐらい。 ねぇ、遥ちゃん?」

「ダメだ❢」

「あったっちゃん、遥ちゃんの荷物運ぶんだろ?うちの事務所の車借りて来たよ?」

「気が利くな? 午後から取りに行くよ? 郁人、時間大丈夫か?」

「今日は1日オフだから大丈夫だよ? それから優里から、今晩お祝いするから来るようにだって! きっと、今頃張り切って料理作ってるぜ?」

「だな? アハハ…。」

家具の配達も終わり、その後、3人で私の荷物と、竜仁さんの荷物を取りに行って、夕方には勝士さんのお宅に伺うことが出来た。

優里さんは、沢山のお料理を用意していてくれてた。

「美味しそう! 優里さん有難うございます。 沢山のお料理用意して頂いて?」

「遥さんおめでとう。 これで本当に姉妹になったわね? これからも宜しくね?」

「はい。こちらこそよろしくお願いします。」

二人で笑っていると、勝士さんが帰って来た。

「ただいま。お連れしたよ? さぁどうぞ?」と勝司さんの後ろから、リビングに入って来たのは…。

「お父さん! お母さん! どうして…?」

「昨日、西園寺さんがいらっしゃった時に、お祝いをするからと、誘って頂いて、家まで迎えに来て頂いたんだよ?」

お父さんとお母さんは、改めて西園寺のご両親にご挨拶をしていた。

「たっちゃん、知ってたの?」

「あぁ、お祝いだからな? 両家が揃ったほうが良いだろう?」

「ありがとう。」

こんなに良くしてもらって、私は本当に幸せだ。





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