【完】お隣さんは最凶クール悪魔!?
恐る恐る顔を上げると、三崎綾世が壁に寄りかかり腕を組んで、冷ややかな目をこちらに向けていた。
「なんであんたは俺の部屋に突然入ってきて、意味不明なこと叫んでんだよ。
いちから説明してくれる?」
そ、そうだった……。
一瞬にして思い出される、私の勘違い。
もう今回に関しては、私が何から何まで悪いです……。
「あ、あの、三崎綾世くんが放課後一目散に家に帰るから、彼女さんと同棲してるのかな、って勘違いしちゃいまして……」
項垂れて敬語も使い、さらにはくん呼び。
猛省してます、榛野双葉。
すると、はーっと三崎綾世が溜め息を吐いた。
「早く帰るのは、ポチが待ってるからだよ」
ポチ?
と聞き返そうとした時、そのポチが、猫ちゃんの名前だと気づく。