【完】お隣さんは最凶クール悪魔!?
「っていうか、」
クール悪魔のあまりのギャップにぽかんと口を開けていると、三崎綾世が綺麗な唇を動かしたもんだから、私は思わず臨戦態勢を作って身構える。
「な、何?」
「いちいちフルネームで呼ぶの、やめてくんない?
すごい違和感あるんだけど」
そんなこと、急に言われても……。
「じゃあ…なんて呼べばいいの?」
「綾世」
「え、えぇっ!?」
「あのさぁ、さっきっからいちいちうるさいんだけど…」
綾世が耳を抑えて、眉間にしわを寄せる。
だって、いきなり下の名前っ?
それはハードル高い…
けど、冷ややかな視線を向けられていたら、そんなこと言えるわけもなくて。
「あ、綾世…?」
「何、双葉」
そう言って綾世が、ふっと余裕そうな笑みを浮かべる。
私の名前を紡いだ、涼しくて綺麗な声が、私の胸に響いて。
「……っ」