彼が嘘をついた
バックを後部座席に置くと、助手席を開けてくれる。

「ありがとう」
と言って乗り込み、シートベルトを締めた。

彼も運転席に乗り込むと、シートベルトをして、
「じゃあ、行くよ。
1時間くらいかかるけど大丈夫?」
と言われた。

「うん。お願いします」
私がそう言うと、車はスタートした。

30分ほど走って国道に出る。
1ヶ月前は湖方面へ向かったけど、今日は逆方向に曲がった。

(…こっちは、海に出る道だ!)
そう思って景色を眺めていたら、だんだんと潮の香りが近づいて来た。
そして、国道沿いのレストランに車が停まる。

「ディナー、ここを予約したんだ。
行こう!」

そう言って彼は車を降りると、助手席のドアを開けてくれた。

「うん!」

私は彼についてレストランに入る。
そこは海鮮料理をメインにしたレストランで、海が見える窓際の席へと案内された。

メニューを開くと、そこにはたくさんの海の幸を使ったおいしそうな料理が写真とともに載っていた。

「何か食べたいものある?なければ適当に頼んでシェアして食べよう」
彼の提案に、私は
「お願いします」と頭を下げた。

彼がオーダーしてくれたのは、パエリアにシーフードサラダ、鯛のポワレとスズキの香草焼きだ。
飲み物は、彼が運転をする関係で、ペリエを注文した。



< 111 / 198 >

この作品をシェア

pagetop