彼が嘘をついた
「私たちの同期会は彼女の独壇場で、自慢話を聞くか、愚痴を聞くかのどちらかで、今回はぜーったいに愚痴を聞かされるだけだから…」

私が言うと楓恋が頷く。

「なるほど…。大変そうだね」

美鈴先輩が呟くと、

「お待たせいたしました」
と、ランチが届いた。

「2人が憂鬱になるのも分かるけど、とりあえず今は美味しいものを食べよう!
いただきまーす」

「「いただきます」」

みんなと一緒に、私は大好きなオムライスにスプーンを入れた。

うん。
やっぱり美味しい。

「…で、いつなの?同期会は…」

「今週の金曜日です」

「あー、ボーナス日ね」

「はい」

「次の日は休みだし、逃げられないのか…」

「まぁ…、そうですね」

「2次会とかもあるの?」
楓恋と顔を見合わせた。

「…私は、一番最初の同期会でしか行ってない。
工場は、土曜日も仕事だから…」

楓恋が言う。

「私も同じ。
真由子やヒロくんたちと、どうやって1次会で帰るか、毎回悩んでる」

私も答えた。

「そんなに嫌なら、参加しなければいいんじゃないですか…?」

陽菜ちゃんが、私と楓恋をみながらおずおずと言った。
私は楓恋と顔を合わせる。
そして頷き合う。

「うん、そうだよね」
「ありがと、陽菜ちゃん!」

私と楓恋は陽菜ちゃんを見てお礼を言った。



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