オトナチック
その様子から、杉下くんが本当におばあさんのことを大切にしているんだと言うことを理解した。

エレベーターに乗っておばあさんが入院していると言う8階へとのぼった。

すれ違うナースたちにあいさつをしているところを見ると、よくお見舞いにきているんだと言うことがわかった。

「ここだよ」

杉下くんは病室のドアを開けた。

開けたとたん、消毒液の匂いが鼻について思わずむせそうになった。

6人の入院患者がいると言うこともあってか、部屋はとても大きかった。

杉下くんが右の窓側のベッドへと歩み寄ったので、私も彼の後ろをついて行った。

ベッドのうえに座っていたのは、ベージュ色のニットキャップをかぶったおばあさんだった。

この人が杉下くんのおばあさんなんだと、私は思った。
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