黄金と四聖獣



西の森…


そこは、確か昨日女将さんが近づくなと


言っていたところだった。




「西の森に、洞窟があるんですね?」


シオン様が確認するようにいうと、女将さんは


頷いた。





「あんた方。あそこの山賊共はタチが悪い。もし行くにしても気をつけた方がいい…行かない方がいいと思うけどね…」



女将さんにはそう返されるけれど、



シオン様は、



「すまない女将さん。忠告してくれているのに。でも私たちは行くよ」


と、少し微笑みながら答えた。




「どうしても行くってんなら、明日の方がいいでっしゃろ。今日はもう暗い」



そう女将さんに言われ、私たちは外を見てみる


と、確かに日は沈みかけていた。





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