黄金と四聖獣
その時、ガタッと玄関が開いて、エーラが
飛び出してきた。
そしてこちらを見て固まると、
へなへなとその場に座り込んでしまった。
「エ…エーラ!?どうしたんだ!?」
シオン様がそう言いながらエーラに駆け寄り、
私もその後に続いた。
するとエーラは、怒ったような顔でシオン様に
「起きたら部屋に誰もいないし、部屋は異様に散らかってるし、何かあったのかと思ったじゃないですか」
と言った。
「あ…あー…すまない。私が早く起きてしまって、外に出ていたら、フィアネも出てきてしまったんだ。部屋が散らかってたのは枕投げの残骸…という感じだよ。エーラは一番早く倒れてしまったからな」
と、シオン様が説明する。
エーラはというと、
「心臓が止まるかと思いましたよ」
と、少しむっとした顔で言った。
本当にさっき起きて、飛び出してきたのだろう
髪は寝ぐせと、走ったせいでボサボサだった。