黄金と四聖獣



その時、ガタッと玄関が開いて、エーラが


飛び出してきた。



そしてこちらを見て固まると、



へなへなとその場に座り込んでしまった。





「エ…エーラ!?どうしたんだ!?」


シオン様がそう言いながらエーラに駆け寄り、


私もその後に続いた。




するとエーラは、怒ったような顔でシオン様に




「起きたら部屋に誰もいないし、部屋は異様に散らかってるし、何かあったのかと思ったじゃないですか」


と言った。




「あ…あー…すまない。私が早く起きてしまって、外に出ていたら、フィアネも出てきてしまったんだ。部屋が散らかってたのは枕投げの残骸…という感じだよ。エーラは一番早く倒れてしまったからな」




と、シオン様が説明する。


エーラはというと、




「心臓が止まるかと思いましたよ」


と、少しむっとした顔で言った。




本当にさっき起きて、飛び出してきたのだろう


髪は寝ぐせと、走ったせいでボサボサだった。





< 109 / 418 >

この作品をシェア

pagetop