黄金と四聖獣



「あんたが麒麟様じゃないのなら、死んでもここを通すつもりは無かったが、幸いなことにあんたは麒麟様だ。命をなげうつ必要がなくなった。」


と、女将さんはふぇっふぇっふぇと笑っていう





「あなたが命を捨ててまで守ろうとするその洞窟の中には何がある?」




シオン様がそう問うと、女将さんは



「あんた方が探してるもんでっしゃろ」


と言う。






「ここには、あたしがお仕えしていた初代白虎様が眠っておられる」




その言葉に、私たちは驚いて固まる。






「お仕えしていた…?あなたは一体…」




そう私が聞くと、女将さんは



「あたしゃ麒麟様に永遠の命をいただいて、ずっと白虎様の側にいると約束した、ただの人間じゃよ。」


と答えて笑う。





「あたしの話はどうでもいい。新しい麒麟様。あんたは、白虎様の封印を解きに来たんでっしゃろ?」





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