黄金と四聖獣
「あんた方をここでこいつらに襲わせたのは、あんたが麒麟様かを見極めるためだよ」
と、シオン様の方を見ていった。
「麒麟さまに似た顔立ちに、金色の髪。ただ、瞳が青色だったあんたを見て、麒麟様では無いのか思っていたが、もしなにかに襲われて、力を出さなければならなくなった時、瞳は金色に変わるのではないかと思ったのじゃ」
「それで、こうして襲ったと?」
そうシオン様が聞くと、
「いや、その前に枕投げで本性が出るかと思ってたんじゃが…弱っちかったの。」
と、シオン様の方を冷めた目で見た。
…あの枕投げって、そんな意味があったんだ
そう思うと、女将さんはすごく計算高く、
賢い人に見えてくる。
「まぁ、枕投げはただ好きだけだがね」
と、女将さんが付け加えた言葉に、
け…計算高いわけじゃなかった…
苦笑いをした。