黄金と四聖獣
「…王位争いですか?」
少女のその問いに、私は頷いた。
「では、次の王はグオン様になるのですね」
少女は少し小さな声でいう。
「それで、あなたがたは生きたいと望んでおられるのでしょう?」
フィアネのその問いに私は、
「エーラはすべてを捨てて私と共に来てくれた。彼とともに生きたいと思ってるよ」
と答える。
「…あなたが生きるということは、どうしたって色々な争いに巻き込まれるでしょう」
そう言ったフィアネの瞳は、エーラと同い年
ぐらいの見た目をしているにも関わらず、
とても賢い瞳をしていた。
「でも、とりあえずはお休み下さい。ここならば目立たないでしょうし、いくらでも泊まっていってくれて結構ですよ。」
とフィアネは言った。