黄金と四聖獣
「さて、ここで問題」
と、ゼンが面倒そうに声を上げた。
女将さんの宿を出て数日経った頃、
私たちはとある町の手前の森の中で
頭をひねっていた。
「これより東側に行くには、この町を通らなきゃならないんだが、どういう訳か検問がかかってやがる」
ゼンがそう言うと、
「最近、都で人身売買がよく起こっているそうだ。それを防ぐためだと思うぞ」
と、シオン様が返した。
「…人身売買…」
私が呟くと、エーラも
「嫌な響きだな」
と、顔をしかめた。
「んで、あそこの検問を担当してるのは城の兵だろ?」
ゼンのその言葉に、エーラが頷いた。
「ゼンとフィアネ…ギリギリ、エーラも通れそうだな。エーラの事は、城の中で働いていた者ぐらいしか知らないだろう」
と、シオン様が言った。
「そう。今回一番やばいのは察しのとおりお前だ、シオン」
ゼンはそう言ってから、シオン様を下から
上まで見た。