黄金と四聖獣
…この人を誤魔化すのは…難しい…
というか、無理…
私が気の利く言葉も思いつかず、
青ざめそうになっていると、私の肩を押して
シオン様が前に出た。
って…ちょっと!
シオン様が一番目立っちゃいけないのに!!
「この子は最近舞を始めたばかりの踊り子のたまごなんだ。至らないところも多々あると思うが、今はまだ見逃してやってはくれないか」
シオン様が笑顔で商人の男の人にそう言うのを
私はただ見ているしかできず、
情けない気持ちでいっぱいだった。
…もっと、言い訳できる言葉を思いついて
いれば…
一方で男の人は、シオン様の笑顔を見て
驚いたように固まっていた。
何度も瞬きしてみたり、手の甲で目を擦って
みたりする男の人を、シオン様は目を
ぱちくりとさせながら見る。
「…」
しばらくの沈黙が訪れた後、
男の人は口を開いた。