黄金と四聖獣



「あ、あと王子」


そうブリドアがシオン様に声をかける。


「あなた様に、その楽器は似合わない。これを持って行ってください」




その言葉とともに、ブリドアがシオン様に


差し出した楽器は、シオン様が持っている


楽器のような安っぽさはなく、しかも


金の細工までほどこされていた。





「いや、私はそんな金は持っていないぞ」


と、慌てて首を振るシオン様に、ブリドアは




「お代は要りませんから。またもしここを通ったなら、それ、演奏して頂けますか?」



と笑う。



笑顔で差し出された楽器を、シオン様は


おずおずと受け取って言った。





「…必ず、いい演奏を聞かせるよ」




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