黄金と四聖獣



「えっ…!?」


さっきまで、機敏に動き回っていたのに…




でも、確かに手負いだったみたいだし


思った以上に出血が酷かったのかもしれない…




私は色々と考えを巡らせながら、隣の木へ


飛び移ると、青年を抱き上げて、そのまま


木の下まで降りた。




シオン様もエーラもゼンも、岩や木から降りて


近づいてきて心配そうに青年の顔を


のぞき込む。





顔色は真っ青で、気を失っているように見えた



「…そこの村に連れていった方がいいでしょうか」


そうシオン様に聞くと、



「あぁ、このままじゃまずそうだ」


と、シオン様は答えた。




その言葉を聞いて、エーラがかがみ込んで


青年を担ぎあげようとすると、


青年はゲホッと咳をしてパチッと目を開けた。




「…あ…あれ」


と戸惑いながらあたりを見回す青年に、


「そこの村に行って治療してもらおう」



とエーラが言うと、青年は大きく目を見開いて



「ダメです!」


と首をぶんぶんと横に振った。




その時に揺れた、後ろに束ねられた


肩ぐらいまでの長さの髪は、今までバタバタ


していたから気づかなかったけれど、


とても綺麗な青色をしていた。




そして、見開かれた瞳は水色のような


緑のような…澄んだ色をしていた。





< 263 / 418 >

この作品をシェア

pagetop