黄金と四聖獣
上空、と言っても二人も抱えてそんなに
高く飛べるはずもなく、さっきまで
私がいた一つ下の枝にとまる事しか
できなかったのだけど…
「…どうしたんだ?」
突然のことだったので、驚いたようにエーラが
私に聞いてくる。
「さ…さぁ…」
下にはまだ役人たちがいて、こちらに登って
来ようとしていたのだけれど…
その時轟音が聞こえて、そちらに目を向けると
私たちはギョッとして固まった。
なぜなら、その音の正体は迫り来る大量の水
だったのだから。
その水は役人たちを押し流し、そして
しばらくすると収まった。
まるで、役人たちを追い払うために
作られた激流だとでも言うように。
…どう考えても、あんな流れ…
自然のものとは思えない…
そう考えている時、シオン様の頭の上に
とまっていたクオンがピィー!と鳴いて、
翼で隣の木を指した。
すると、そこには枝に布団のように力なく
ぶら下がる青年の姿があった。