黄金と四聖獣
前髪をいつものように下ろしてから、
フィアネとエーラのいる方に向かった。
「フィアネ」
そう呼ぶと、フィアネは振り返って
「金色だったでしょ…う?あら?水色に戻ってますね」
と首をかしげていった。
「さっき、川で見た時は金色だった。」
「でしょう、その瞳は間違えなく麒麟様のものです。」
とフィアネは言ってから私の顔を見て
口を開く。
「どうして、前髪で左目を隠してしまうんですか?見えていた方が凛々しいのに…」
その言葉に、私は少し笑ってしまう。
「それを言われたのは二回目だな」
私はそういうと、横になっているエーラを
見た。
「…エーラさんにも、同じことを?」
そう聞かれ、私は頷いていった。
「この前髪にはちょっと苦い思い出があってね…私が初めて城下町に行った時…七歳ぐらいの時か?の話なんだが…」
と言うと、フィアネは頷いた。