君が罪なら俺は罰を受け入れる

『………小原……何…話して』






『元彼、お前とヨリを戻すって』






バカ女の言葉を遮り、俺がそう言うと、バカ女も、それまでその席に座っているだけだった元彼の友達も驚いた顔を俺に向けてきた。






『元彼さ、お前の気持ちに自信がなかったんだってよ』





『………私の気持ち？』








『お前さ、男ってものを理解してねーよ？

　男ってさ、好きな女の前ではいつだってカッコいい男で、頼れる男でいたいんだ。

　だから、そういう男でいたいのに、お前が不安にさせてどーすんだよ？』






俺の言葉にバカ女は首を傾げている。




(……だよな、最初から俺の言いたいことが分かってれば元彼もあんなことはしなかっただろうし……バカはやっぱりバカ……だよな……)




俺はそんなバカ女につい笑みが零れる。









『……小原、どういう意味？』






『お前ならさ、彼氏が自分以外の女のことばっか話してきたらどう思う？』






『………え……嫌、って思うかな……』






『うん、彼氏さんもおんなじ。お前があんまりにも自分以外の男の名前を出すんで、不安になって、お前の気持ちを疑って、それで他の女に甘えちゃっただけ』






目の前ではバカ女の目がキョロキョロと忙しなく動いている。