君が罪なら俺は罰を受け入れる
『男はさ、そういうのカッコ悪くて言えないから。
だから、今度は男友達の話も程々にな』
俺はそう言って、バカ女の手を引く。
『……え……小原……!?』
咄嗟の俺の行動に理解が追いついていないバカ女は素っ頓狂な声を出す。
俺は構わずバカ女の手を引くと、こちらまで歩いてきていた元彼の方へと体を向かせる。
『俺がもう一度チャンスを繋いでやったんだから。
今度こそ、ずっと幸せになれよ?』
俺はそう言って、未だ理解できていないバカ女から手を離し、そして両手でバカ女の背中を押した。
俺に押されたバカ女は『……え……』と可愛らしい声を出しながら前に進んだ。
押されたバカ女の目の前に来ていた元彼がよろけたバカ女の腕をとり、バカ女の転倒を防いだ。
『………あ………』
『…………大丈夫か?』
バカ女と元彼が声を上げる。
俺はそれを見て、少しだけ胸が痛んだ。