【短編】「言わせてやろうか、好きだって」



だから例え付き合えないとしても、この恋は大切にしたいって思うんだ。



「翔平は?」


「何が?」


「いないの?好きな人とか」



「いねえよ」と言いながら右目を擦る翔平を見て、少し驚く。



「え、いるんだ?」


「は?いねえって」


「だって、今右目擦ったもん」


「だからなんだよ」


「動揺したら右目擦るの、翔平の昔からの癖じゃん」



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