私の恋は、期限つき
私が無言で頷いたら、ケイトがやってきた。


「凛」

私のことを探してたのか、少し焦っているような感じだ。

「あ、ケイト」


「お連れさんが見えましたね。じゃ、私はこれで…」

そう言って行こうとする新川さんに、ケイトは私が羽織っていたジャケットを渡した。

「忘れものだよ。」

「彼女が寒そうだったので、お貸ししていたのですが…」

「僕がきたから、必要ないんでね。」

「そうですか、それでは…」

私に微笑みかけてくれてから、その場を去っていった。


「凛」

なんだか、ケイトの機嫌があまりよくないみたいだ。
なんでだ?


「あの男は、やめとけ」

いきなりそんなことを言われた。

なんで?なんで?なんで?

「ケイトに関係ないでしょう?」

なるべく平静を装って言ってみる。

「さっきの態度、見ただろ?俺をスミスだってわかっていてあの態度だぞ!」


あ!それは、言えるかもだけど…

なんでだろ?


そういえば、代理で来たって言ってたけど、どこの代理だったんだろ?






なんだか謎が残ったまま悶々としながら夜を過ごした。

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