となりの専務さん
「な、なんか本当にごめんなさい!」

私が頭を下げて謝ると大樹くんは。

「え? 昔の話だし全然気にしてないって!」

と、笑ってくれた。
うう…….大樹くんやさしいなぁ。今度仕事いくらでも手伝います! 大樹くんの方が仕事できるけど……。


「ていうか、広香が告られた話だよな。脱線してごめんな」

「う、ううん」

そうだ。凛くんのことを相談しなきゃ。

……でも、もうひとつ聞きたいことができてしまった。


「……ねぇ、大樹くん」

「うん?」

「……わ、私の魅力ってなにかな?」

「え?」

「い、いやその! 魅力なんてないのはわかるんだけど! その男の子がなんで私のこと好きになってくれたのかもよくわからなくて、それを知りたくて、でも私なんて、かわいくもなければスタイルもよくないし、いいとこなんてなくて……」

「そんなことないよ」

私の言葉を遮って、大樹くんが言った。


「そんなことない。いいとこいっぱいあるよ」

「大樹くん……」

「だから好きになったんじゃん。まあ今も、同期として好きだけどなっ」

大樹くんの言葉に、なんだか安心する。
過去に傷つけていたのに、しかもそのことに今の今まで気づいていなかったというのに、今も同期として好きだよと言ってくれた……。


そして、大樹くんは。


「広香の魅力はさ、まぁいろいろあるけど……笑顔じゃない?」

「笑顔?」
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