エリート上司と秘密の恋人契約
「ねえ、美弥が付き合っていた人って、本当は諸橋くんじゃなかったの?」


「えっ?」


さやかさんの言葉に驚いて、持ち上げた玉子焼きを弁当の蓋に落としてしまう。

ヤバイ……ここで動揺したら「はい、そうです」と認めているようなものじゃないか、。


「ええっ! そうなのか?」


驚いたのは私だけでなく小沢もで小沢は唐揚げを床に落としてしまっていた。あれはもう食べれないな……。

ううん、唐揚げも玉子焼きも今はどうでもいいことだ。それよりも大事なことがある。

終わったこととはいえ、真実を知られるのはまずい。これは私だけでなくて、和真にとってもよくない。

別れたことを話しているのだから、和真の印象が悪くなる。


「えっ? いや、あの。いえ、そうじゃなくて」


「絶対そうだと思うんだけど」


「本間さん、なんの根拠があって?」


小沢にはさやかさんの推測が納得いかないようだ。


「んー、強いて言えば、女の勘かな。向こうに行く前に挨拶に来た諸橋くんの目が違っていたから」


「へー、どんなふうにですか?」
< 123 / 232 >

この作品をシェア

pagetop