エリート上司と秘密の恋人契約
多分和真が見たのは私たちが付き合う前。小沢とご飯を食べたのは一番最近でも一ヶ月も前のことだ。確か1月の終わりでちょっと遅い新年会とか言いながら、いつも利用する居酒屋で飲んで食べた。

小沢との食事はいつも居酒屋。気軽に付き合える同期とは、気軽に飲める居酒屋が心地良い場所で気に入っている。


「すぐそこの居酒屋で盛り上がっていたのを見たけど。確か、あれは1月だったかな」


「ええ? 和真もいたの?」


思い出していたときとピッタリ当てはまって、驚いた。あの時、トイレから戻ってきた小沢が事業開発部の人たちがいたと言っていたけど、和真もそこにいたとは知らなかった。

あの時は知っていても気にとめることはなかったけど。

でも、和真はあそこにいた私を見たんだ。


「そういえば、和真は前から私のことを知っていたの?」


初めに話したこともない私を好きだと言うのが不思議だった。和真はいつから私を知っていたのだろう。

どんな私を知っていたのだろう。
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