エリート上司と秘密の恋人契約
「うん。あ。いけない。美弥、昼休みが終わる時間になる」


「えっ? ああ!こんな時間。行かなくちゃ」


和真の答えを聞けないのはモヤモヤするけど、今は時間がなかった。

広報部のフロアに戻ると課長とリーダーが出るところだった。


「星川さん、先に行ってるよ」


「はい。私もすぐに行きます」


今日の打ち合わせは、営業部二人、広報部三人、デザイン制作会社三人で、場所は上の階にある小会議室。

私は急いで、資料の入ったファイルとタブレットを持って、先に出た二人を追った。階段で行こう。


「星川。一緒に行こう」


「うん」


中央階段を下から上がってきた小沢と出会い、一緒に上がる。

もうみんな集まっていて、私たちが最後だった。今日の打ち合わせは新製品の業務用エアコンのパンフレットの作成について。

現場での意見が必要ということで、営業部が同席するのが通常になっている。


「こちらが当社で考えた見本となります。どうぞご覧ください」
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