声が聞きたくて
「承知」
それだけ言って電話を切る逞さん
本当に汚いモノを見るように見てくる
「これに懲りて若から離れてくださいね」
ニコッと笑いながら
今までのことがなかったかのように
逞さんは帰って行った
逞さんが帰った後も
私の身体は震えたまま
時間が経つにつれて
良くなったかなと思ったけど
震えは止まらず、
常に自分の身体を抱きしめていた
どうしたら……どうしたら……
雅人さん……
雅人さんなら……
そう思っていた