声が聞きたくて



「震えてる」



触れられたくないこと




「……触る」



いつも私に触れる時なんて
そんな断りを入れないくせに……


雅人さんは優しく、包み込むように
私を抱きしめてくれる



「大丈夫、大丈夫」


背中をさすってくれる雅人さん




多分、これから先
こんなふうになる私を
雅人さんはこうして優しく包んでくれるんだろうな



けど、そんな私が逞さんにしたら
邪魔な存在なんだろう



……強く、なりたい
女の私が出来ることなんてしれてる
気持ちだけでも……強くなりたい
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