声が聞きたくて


外に出ている植木を店内に移動する
それが結構重たい

内勤ばかりで、体力落ちたかな?
そんなことを考えていたら
ふわっと植木が軽くなった


そして、私の後ろから
誰かが私を抱きしめるように
植木を持っていた


「どこに?」


知らない声にビックリした
私は植木から片手を離し指をさす


ん、と言って
移動する、もちろん私も一緒に。


植木を移動し、離れた身体
私は振り返ると
全く知らない人だった


私はすぐ、頭を下げた


「気にするな」
「花、頼みたい」


あ、お客さんか!
私はエプロンからメモとペンを取る


【用途に合わせてお作りします】
【お祝い用ですか?】


メモを男性に見せると
目を見開く


「風邪か?」


そう聞かれた。
よく聞かれる、だからためらうことなく笑顔で頷いた


「グラブの開店祝い……オーナーは女。予算は特に。豪華に頼む」
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