声が聞きたくて


発言が出来ない私は
ただ、うん、うんと聞くだけ

それだけでも十分楽しい
飲みたいけど、自分のタイミングで
飲み物を頼めない

誰かが頼む時にお願いする
だから、酔うに酔えない。


社長がいたら、それを理解してくれて
社長が飲む時に2杯頼んでくれたり
焼酎ボトルで頼んでくれたり……

ある意味……社長は私の父だ
って言ったら怒られるかな?
あんな若い父なら大歓迎だ


そんな中、遅れてきたのが
我が父……社長だ


「社長、遅いじゃないですかっ!」


悪い悪いとスーツの上着を脱ぎながら
私の隣に座る社長


「飲んでるか?」


私に聞いてくれる社長に


『飲んでますよ』


そう言うと、ニコって笑ってくれる
社長は、私の口元を読んでくれる
麻衣さんが勉強しているのを社長は知っていたらしく、なら一緒にやろうとなったらしい


本当に社長の家族には
お世話になりっぱなしだ
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