声が聞きたくて


「今いる中で社長と、私くらいかしら……矢沢さんの声を知ってるの。意外と私達は長い付き合いよ?」


そうだった……
もうこの会社で私の声を知ってるのは
社長と……三代店長だけ


「話して欲しいとは言わない。ただ、何かあれば頼って欲しいな……同僚として……さっ。」


思いがけない言葉に
私は……動けなかった

それと冷たいモノが頬に伝う


少なくとも、三代店長は
私のことを心配してくれている

それが何よりも嬉しい
けど、そう簡単に言える話じゃない


社長にだって直接は言っていない
私が言ったのは麻衣さんだ。


社長がどのくらい麻衣さんから話を聞いたのかはわからないし、いつ聞いたのかも知らない。
社長はいつもと……いや、前から変わりなく、普通に私に接してくれてた


だから、何も聞かないし何も言わない。
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