お帰り、僕のフェアリー
Catherine(カトリーヌ)が立ち直ったんじゃない。
僕が静稀を得てようやくカトリーヌを客観的にみることができるようになったことを知ってカトリーヌは解放されたんだ。
「僕が追いつめてたんだね。カトリーヌを。Thierry(ティエリー)をも。」
カトリーヌの気持ちを知りながら伯父はどうすることもできなかったんだ……。
「違うよ。全て神様がお決めになられたことだ。カトリーヌにはAlain(アラン)、セルジュには静稀。そう決まってただけなんだよ。」
伯父の言葉に、僕は少し救われる。
全てはご縁なんだろう。
僕は伯父に抱きついた。
「愛してるんだ、ティエリーも、カトリーヌも、おじいさまも、おばあさまも。13年前、日本に逃げてしまって、ごめん。」
伯父の麻のジャケットに皺としみを作ってしまうな……。
「私も、いや、私たちもみんな君を愛しているよ。ずっと君の帰りを待ってる。」
僕は、ずっと欲しかった伯父の変わらない愛情をいっぱいもらって、子供のように安心して満たされた。
来て、よかった。
本当に、よかった。
パリにはカトリーヌも同行してくれた。
……ニースでも伯父にはバカンスに来た顧客からの注文が入るので、2ヶ月間だけの分店はけっこう忙しい。
伯父とアランは店に残る必要があったらしい。
カトリーヌは、あれ以来、落ち着いていた。
僕らは、今後も本当の意味で仲の良い従兄妹同士にはなれないかもしれない。
幼いながらも真剣に愛し合い傷つけ合った記憶は消えないし、僕も彼女もやけぼっくいのアヴァンチュールを楽しめる性格でもないしね。
でも労わり合って生きていけたら、と思う。
……ちなみに、当然のようにla première(ファーストクラス)だった……まあ、伯父はAir France(エール・フランス)の永久会員だから当たり前なんだろけど。
半分東洋人がエコノミーに独りで座った行きしなとは違いすぎる対応をカトリーヌにおもしろおかしく語ったつもりが、彼女の義侠心を焚きつけてしまった。
L'aéroport de Paris-Charles-de-Gaulle(パリのド・ゴール空港)に降り立つや、カトリーヌは僕の帰りのチケットをファーストクラスに切り替えてくれた。
さらに今後はエール・フランスのどの便に乗ってもファーストクラスにするように取り計らってくれるらしい。
そこまでしてくれなくてもいいのに。
「気にしないで。全部経費で落ちるから。」
さすが、社長!ふとっぱら!
……そういや昔から僕が差別を受けてると感じると、僕よりもカトリーヌが泣いて怒ってくれてたっけ。
頼もしい従妹に僕は改めて敬愛の念を抱いた。
僕が静稀を得てようやくカトリーヌを客観的にみることができるようになったことを知ってカトリーヌは解放されたんだ。
「僕が追いつめてたんだね。カトリーヌを。Thierry(ティエリー)をも。」
カトリーヌの気持ちを知りながら伯父はどうすることもできなかったんだ……。
「違うよ。全て神様がお決めになられたことだ。カトリーヌにはAlain(アラン)、セルジュには静稀。そう決まってただけなんだよ。」
伯父の言葉に、僕は少し救われる。
全てはご縁なんだろう。
僕は伯父に抱きついた。
「愛してるんだ、ティエリーも、カトリーヌも、おじいさまも、おばあさまも。13年前、日本に逃げてしまって、ごめん。」
伯父の麻のジャケットに皺としみを作ってしまうな……。
「私も、いや、私たちもみんな君を愛しているよ。ずっと君の帰りを待ってる。」
僕は、ずっと欲しかった伯父の変わらない愛情をいっぱいもらって、子供のように安心して満たされた。
来て、よかった。
本当に、よかった。
パリにはカトリーヌも同行してくれた。
……ニースでも伯父にはバカンスに来た顧客からの注文が入るので、2ヶ月間だけの分店はけっこう忙しい。
伯父とアランは店に残る必要があったらしい。
カトリーヌは、あれ以来、落ち着いていた。
僕らは、今後も本当の意味で仲の良い従兄妹同士にはなれないかもしれない。
幼いながらも真剣に愛し合い傷つけ合った記憶は消えないし、僕も彼女もやけぼっくいのアヴァンチュールを楽しめる性格でもないしね。
でも労わり合って生きていけたら、と思う。
……ちなみに、当然のようにla première(ファーストクラス)だった……まあ、伯父はAir France(エール・フランス)の永久会員だから当たり前なんだろけど。
半分東洋人がエコノミーに独りで座った行きしなとは違いすぎる対応をカトリーヌにおもしろおかしく語ったつもりが、彼女の義侠心を焚きつけてしまった。
L'aéroport de Paris-Charles-de-Gaulle(パリのド・ゴール空港)に降り立つや、カトリーヌは僕の帰りのチケットをファーストクラスに切り替えてくれた。
さらに今後はエール・フランスのどの便に乗ってもファーストクラスにするように取り計らってくれるらしい。
そこまでしてくれなくてもいいのに。
「気にしないで。全部経費で落ちるから。」
さすが、社長!ふとっぱら!
……そういや昔から僕が差別を受けてると感じると、僕よりもカトリーヌが泣いて怒ってくれてたっけ。
頼もしい従妹に僕は改めて敬愛の念を抱いた。