お帰り、僕のフェアリー
……秋に婚約することを報告すると、伯父は日本にお祝いに来ると言ってくれた。
うれしいけど、パーティーをするわけでもなく、結納品を交わして食事するだけなんだけど。
ちょうどいいので、僕は婚約指輪の話をした。
心得たもので、伯父はAlain(アラン)がCatherine(カトリーヌ)の婚約指輪を注文したときに、同じクオリティのダイヤモンドを取り置きしておいてもらってるらしい。
デザインも、伯父と相談してすぐに決まった。
本当に、伯父は僕の想いを全てお見通しかのように、何もかもが整えられていて、どんどん話が進んでいく。
もともと頭がいいだけでなく、やはりオートクチュールという特殊な業態で成功した手腕はすごいんだろうな。
跡を継いだカトリーヌは大変だ。
……と、他人事のように言ったら、再会したての従妹に怒られた。
「あなたも経営者の1人なのよ。自覚してよ。」
いや、それは勘弁して。
僕は、遊軍にしといてよ。
カトリーヌは、退廃的な部分がすっかり抜けて、今やバリバリ働くかっこいい女性へと変貌していた。
が、そばにアランが来ると、雰囲気が柔らかくなる。
うまくいってるんだな。
僕は心からの祝福をして、持参したデザインではなく、現在のカトリーヌにふさわしそうなドレスを提案してみた。
僕に甘い伯父だけでなく、アランも賛同し、あっさりそのラインで決まったらしい。
1人カトリーヌだけが変な顔をいたので気に入ってないのかと、準備してきた別のデザインを提案しようとすると
「違うの。これでいいの。いえ、これがいいの。セルジュが私を見て考えてくれた、これがいいの。」
そう言って、彼女は両手で顔を覆った。
アランがすぐにカトリーヌを抱きしめてあやし、伯父が驚いている僕に向き合った。
「驚かせてすまないね。セルジュ、ありがとう。ようやくこれでカトリーヌも君から卒業できるよ。」
え?
僕はますます呆然とする。
アランがカトリーヌを伴って退出しするのを待って、伯父が僕に説明してくれた。
つまり、僕はカトリーヌに嫌われてたわけじゃなかったらしい。
むしろその逆で、僕の理想の女性にはとてもなれない、という自我の目覚めがカトリーヌを苦しめたのだそうだ。
……え~と……僕、自分の理想を強要した覚えもないんだけど……。
「君への愛が強すぎて歪んだだけなんだよ。」
伯父はそう言ったが、たぶん、僕が子供過ぎたんだろうと気付いた。
うれしいけど、パーティーをするわけでもなく、結納品を交わして食事するだけなんだけど。
ちょうどいいので、僕は婚約指輪の話をした。
心得たもので、伯父はAlain(アラン)がCatherine(カトリーヌ)の婚約指輪を注文したときに、同じクオリティのダイヤモンドを取り置きしておいてもらってるらしい。
デザインも、伯父と相談してすぐに決まった。
本当に、伯父は僕の想いを全てお見通しかのように、何もかもが整えられていて、どんどん話が進んでいく。
もともと頭がいいだけでなく、やはりオートクチュールという特殊な業態で成功した手腕はすごいんだろうな。
跡を継いだカトリーヌは大変だ。
……と、他人事のように言ったら、再会したての従妹に怒られた。
「あなたも経営者の1人なのよ。自覚してよ。」
いや、それは勘弁して。
僕は、遊軍にしといてよ。
カトリーヌは、退廃的な部分がすっかり抜けて、今やバリバリ働くかっこいい女性へと変貌していた。
が、そばにアランが来ると、雰囲気が柔らかくなる。
うまくいってるんだな。
僕は心からの祝福をして、持参したデザインではなく、現在のカトリーヌにふさわしそうなドレスを提案してみた。
僕に甘い伯父だけでなく、アランも賛同し、あっさりそのラインで決まったらしい。
1人カトリーヌだけが変な顔をいたので気に入ってないのかと、準備してきた別のデザインを提案しようとすると
「違うの。これでいいの。いえ、これがいいの。セルジュが私を見て考えてくれた、これがいいの。」
そう言って、彼女は両手で顔を覆った。
アランがすぐにカトリーヌを抱きしめてあやし、伯父が驚いている僕に向き合った。
「驚かせてすまないね。セルジュ、ありがとう。ようやくこれでカトリーヌも君から卒業できるよ。」
え?
僕はますます呆然とする。
アランがカトリーヌを伴って退出しするのを待って、伯父が僕に説明してくれた。
つまり、僕はカトリーヌに嫌われてたわけじゃなかったらしい。
むしろその逆で、僕の理想の女性にはとてもなれない、という自我の目覚めがカトリーヌを苦しめたのだそうだ。
……え~と……僕、自分の理想を強要した覚えもないんだけど……。
「君への愛が強すぎて歪んだだけなんだよ。」
伯父はそう言ったが、たぶん、僕が子供過ぎたんだろうと気付いた。