小悪魔な彼の想定外な甘い策略
でも、1つ分かることがある。

とりあえず、今から詩音さんの前でトナシバ大作戦は使えないということ。
思いっきり素でやりとりしちゃったし。

いい感じも何もあったもんじゃない……色気から一番遠いところにいたわ。


「……お似合い♪」


不意に聞こえた詩音さんの台詞に耳を疑う。

多分、梶山君も同じだったようで、ビックリした顔で詩音さんを見つめている。


「……へ?誰と、誰が?」


一応、と思って聞いてみる。


「え?そこの、初々しいカップル。うーん、あてしの見立てだと、付き合って1ヶ月とかそこら辺?」


そこの、と交互に指を指された私と梶山君は、どちらともなく顔を見合わせた。


「な、なんで……?」


私の質問を肯定と取ったのか、詩音さんは嬉しそうに満面の笑みを浮かべると、スツールをくるんと一回転させてから言った。
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