小悪魔な彼の想定外な甘い策略
「こーんなかわいい人を好きにならないバカがいるわけないじゃないですか」


「……バカはどっちよ」


梶山君の放った台詞は、あまりにも陳腐で。
それは逆に、蓮田さんが私のことなんて好きになるはずがない、と証明しているようなもので。

そりゃそうだよね、なんて思いながらホットの烏龍茶を飲む。……酒癖が悪いなんて認めたくはないけど、また記憶を無くすとか、とんでもないから。
最初の一杯だけを生中にして、あとはお茶にて自粛中。


「俺本気で言ってるのになぁ……」

形のいい唇を尖らせて拗ねるような表情をする梶山君は、きっと本当にモテるんだろうなぁとぼんやりと思う。


「ごめんね、今日は付き合わせちゃって」

明日は休みなんだし、彼女とデートをしたかったんじゃないのかな。


「いやいや、全然。でも、よかったじゃないですか、答えが見えて」


「……答え?」


メニューに載っているのを見つけた瞬間、『これ食べる!!』と張り切って頼んだ黒蜜きな粉アイスを食べながら梶山君が言う。
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