生神さまっ!
「こちら、ささやかですが私達からの贈り物です」



「わー!ありがとう!

中見ていーい!?」




もちろん、とうなずく女性一同。



彼女達から白い袋をもらった春乃は、ほおを少し赤くさせながら袋を開いていく。





「あの人達、春乃の付き人みたいな感じ。

春乃と、春の神に使える…まあ、春の従者みたいな。


けど、彼女達は神ではないよ。術は使えるけど…」




こっそり、冬斗が私に教えてくれる。



なーるほど。だからみんな、春乃と似ている格好をしてたり、春乃様ーなんて呼んだりしてるのね。




「ありがとう。理解したよ」



「ん…って、なんだ、あれ」




どうやら春乃はもう中身を見たいみたい。



手のひらサイズなのか、ぎゅっと両手で握りしめて、胸元に押し当ててる。



そして…歓喜のあまりなのか、プルプル震えてる…




「ありがとーみんなー!なにこれ可愛すぎだよー!

ずっと大事にするよおおぉぉぉ!!」




…後半は半泣きだった。



そして、言い終わったらわんわんと泣き出す。



春乃の従者達はふふ、と優しそうな顔で笑う。春乃に「大丈夫ですか」なんて言いながら。




「ねーね!付けて、これ!」


「今ですか?」


「うん!」



分かりました、と1人の女性が言うと、春乃の手から何かを受け取った。



あれは…桜?



手のひらにすっぽり収まるぐらいの、綺麗な桃色の桜だ…



それを、そっと春乃の髪につける女の人。



髪飾りなんだ…あの桜……!




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