腹黒司書の甘い誘惑
わからないので、とりあえず館内を時間いっぱいうろうろして、お昼休みが終わるころに外に出た。
次の日も、週が明けても、そうやってわたしは図書館に通っていた。
生徒はあまり図書館を利用しないらしい。人は数人いたり、まったくいない日もあった。

見ているだけで、同じ空間にいるって思うだけで、胸が高鳴る。あんなにかっこいい人、今まで見たことないなって彼のことが気になって仕方なかった。

だけど話しかけることはできなくて……。館内に入るときに彼と「こんにちは」と挨拶するくらいだった。

そういう日々をさすがに続けすぎているかなと思った頃。
今日、図書館に訪れているのはわたしだけだった。
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