腹黒司書の甘い誘惑
テーブルの横でお兄さんの話題で盛り上がる女性二人。

それに一応微笑んでいる柊也さん。

「柊也くんと笹本くんもイケメンでしょ? 学生時代、大学中の女の子が騒いでたんだから。わたし学部違うけど、柊也くんに声かけにいったんだよー」

「そうなんだあ。確かに、すごくカッコイイですね!」

「いや、そんなことないよ」

困った感じで笑う柊也さん。
柊也さんよりもわたしが二人の女性に対してもやもやしてくる。

柊也さんの隣にいるわたしを見て、察してほしいんですが。

これくらいでムカムカするなんて大人げないから、心の中にとどめておくつもりだったけど。

はしゃいでお喋りをしている女性たちを横目に、わたしは「すみません!」と声をだした。

女性二人の視線がわたしに向く。
わたしは少し間をあけて通路に顔を向けた。

「あの、和風サラダを大盛りで一つ追加いいですか」

「はい、かしこまりました」

わたしはやってきた男性店員さんに注文を伝え、テーブルに視線を戻した。

ささやかなアピールだ。
話が途切れた女性たちの視線が嫌な感じだけどしょうがない。
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