目があうたんび
「あぁ。どっちが押す?」


「なこやってよ!」


「無理無理無理!!じゃんけんね〜」


「しょうがないなぁ。負けた方が押す!オッケー?」


「うんっ!」




「ッシャアーー!!」


「オーマイガー!!」


あたしの負けだ…仕方なくボタンを押す。




ピーンポーン


「あ、はい。なこちゃん?」


「そうです。」


「ドア開いてるから入って〜」



ガヂャッ




「お邪魔しまーす」


初めて見た。俊さんの家。やばい。テンションが上がってきた。


玄関はうちと違って綺麗に靴が揃えていて無駄なものが全くない。かといって、殺風景でもない。


なんか、いい匂い。甘い匂いがする。


「あらあら、こんにちは〜。俊の母です。」


うわっ!すごく美人。さすが、親子って感じ。


「「こんにちは。」」




琴葉と声が重なる。



「二人ともとっても可愛いお嬢さんたちね〜。俊が女の子連れてくるの初めてだから!嬉しいわ〜。」



すごく、いい人だ。ていうかテンション高い!


「そんな〜。ありがとうございます。」


と、言っていると後ろから俊さんの声が聞こえた。



「二人とも母さんに構わなくていいから。勉強するんでしょ!早く。」


俊さんが照れてる!めっちゃレア顔!と思った瞬間いつもの冷静な顔に戻った。


あぁ!おしかった。もう少し見たかったよ!


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