あるワケないじゃん、そんな恋。
「良くねーよ!芹那が大学の落ちたらこっちのせいだろーが!!」


「だから、そんな心配ないからバイトするんでしょ!彼女は!!」




なんで新年早々、羽田とケンカみたいになんの?

さっきまで顔見せられない…って、あれほど騒いでた筈なのに。

毛糸のパンツ見られて笑い者にされて、もう二度と恥ずかしい思いすんのヤダとか思ってたのに、店の中で、しかも大声出して………



「……まぁまぁ、芹那ちゃんのバイトに関しては親御さんからも了解を頂いたし、本人も学業に差し支えそうなら辞めるってことになってるんだからいいじゃないか。羽田ちゃんはとにかく少し落ち着いて。菅野ちゃんも病み上がりだから力まないで……」



人の良いところだけが取り柄の店長の佐々木さんのことを、私も羽田もキッと睨んだ。




「俺は落ち着いてますっ!」

「私、力んでませんっ!」




ーーーーだからぁ……気が合い過ぎなんだってば、私達!!





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